クラブ 青い旗

まぁ、いらっしゃいませ。このクラブにお越しくださるなんて、あらホモぉ〜、アンタ?そういうアタシもホモだけどさ。おホホホ^^  ま、せっかく来てくれたんだからたっぷり遊んでって下さいまし!

ありがとう、福太郎さん!

  1. 2006.
  2. 11.
  3. 18
  4. (Sat)
  5. 18:41
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 今日の朝刊で知った俳優・仲谷昇さんの訃報。寂しいわねぇ・・・

 新劇出身で、映画にも多数出演されてた俳優さん。老体に鞭打ったでんぐり返りが話題の、森光子の舞台ばかりが取り上げられる’放浪記’だけど、高峰秀子がとんでもない名演を見せた映画版に出てらしたっけ。デコちゃん扮する林芙美子をもて遊ぶ詩人の役なんだけど、若い頃は優男風の美男子で、「えっ!これが仲谷昇?」って驚いたものよ。

 伝説の深夜番組’カノッサの屈辱’の案内役も印象に残るわねぇ。真面目な胡散臭さとでもいうのかしら。当時女子大生だったアタシは、その不思議な面白さにどっぷりハマって夜更かししたものよ。

 でもねぇ、アタシにとって仲谷昇という俳優は、なんと言っても’疑惑’で演じた福太郎なの。そんな姐さん方、多いんじゃないかしら?北陸一の毒婦・鬼塚=桃井=球磨子に入れあげたばっかりに、破滅への道をたどる気の弱い中年男よ。

 長い女日照りを、山田五十鈴扮する’クラブ青い旗’のママ・堀内とき枝に「あら、ホモぉ〜?」とからかわれた福太郎。久々のHに獣のようになって球磨子の下着まで破いたのに、使いものにならなくなって拗ねてみせた福太郎。球磨子に「結婚してくれぇ〜!」と哀願する福太郎。「保険入っつぇ〜!」と球磨子に足蹴にされた福太郎。

 情けないシーンのオンパレード。仲谷昇はそんな哀れな中年男を、桃井姐さんのジャズの即興を思わせるようなスリリングな芝居とは好対照に、ステロタイプそのまんまに的確に演じてみせたの。女優たちばかりが絶賛され勝ちな映画だけど、仲谷昇の一見目立たない仕事も決して忘れちゃいけないわ。

 福太郎さん、アタシはあなたの芝居を決して忘れないわ。こんなに楽しませてくれてありがとう。そして心からご冥福をお祈りします。

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