クラブ 青い旗

まぁ、いらっしゃいませ。このクラブにお越しくださるなんて、あらホモぉ〜、アンタ?そういうアタシもホモだけどさ。おホホホ^^  ま、せっかく来てくれたんだからたっぷり遊んでって下さいまし!

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’英雄’の真実

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  4. (Sat)
  5. 01:54
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 戦争映画ぎらいなアタシだけど、’父親たちの星条旗’を見てきたわ。’ミリオンダラー・べイビー’にノックアウトされたアタシとしては、イーストウッドの新作として見過ごせなかったの。

 ’星条旗’。

 正直いうとちょっと身構えながら劇場に行ったの。こういうご時世だし、「アメリカ万歳!」みたいな内容だったらどうしようかと思って・・・でも完全にアタシの杞憂だったわ。さすがイーストウッドね。わずかでも疑いを持ってしまった自分がイヤになったわ。

 この映画見終わって、アタシ、ある映画思い出したの。ゲーリー・クーパーがアカデミー賞受賞した’ヨーク軍曹’。1941年の作品よ。そう、第二次世界大戦真っ只中のアメリカ映画。戦意高揚映画として製作されたものらしいわ。でも監督はマリリンの’紳士は金髪がお好き’を撮った娯楽映画の達人、ハワード・ホークスだもの。遅れた時代の異国に生まれたアタシもビデオで充分楽しめて、かつ感銘を受けた作品なの。

 ヨーク軍曹、戦場に赴く前は農村暮らしで七面鳥撃ちの達人。誰にも真似できないワザを持ってるの。そんなヨーク軍曹が第一次大戦に出兵。七面鳥撃ちのワザを生かして大活躍。たちまち英雄になって、今でいうセレブに祭り上げられるの。でも根が素朴なヨーク軍曹はある日気付いて選択するの。「僕は派手な生活よりも、田舎で恋人と結婚してつつましく暮らしたい・・・」

 アラ、10何年も前に見た映画だから詳細までは自信ないけど、おおまかなあらすじは間違ってないはずよ。そしてそんな素朴なヨーク軍曹と若き日のクーパーのイメージが重なって、見終わった後なんだかすがすがしい気分になった覚えがあるわ。

 以下、ネタバレもあるからヤダっていう方は読み進むのおやめなさいな。

 ’父親たちの星条旗’の主要人物も祭り上げられた英雄たち。でも英雄を演じざるを得なかったニセの英雄なの。

 アメリカ軍が硫黄島を占拠。「ヤッター!さっそく星条旗掲げようぜ!!」

 数日後、硫黄島に着いて旗を見た軍のお偉さん。「あの星条旗は価値がある。俺が記念に持って帰ろう。」

 どこの国でも軍では上の命令が絶対。第一群が揚げた名誉の旗はお偉さんに進呈。「仕方ねぇや、もいっぺん別の旗揚げ直そうぜ!」第二の旗を前とは違ったメンバーたちがかかげます。そこを前線従属のカメラマンがパチリ!

 全米の新聞のフロントページを飾ったその写真は、苦労なく星条旗を掲げた第二群たちのもの。最初に旗を掲げた兵士たちは戦死・・・事情を知らない大衆は、第二群の生き残りを英雄に祭り上げるのでした。
 
 純朴な第二群の生き残りたち。素直に告白します。「俺たちが最初に旗揚げたんじゃないんっすよ^^;」。彼らを英雄にしたてあげた政府、今さらどうにもできず「戦争の持続のためには国民の理解と国債が必要。お前らがPRしろっ!」
 
 かくしてニセのヒーローと政府、両者確信犯の戦意高揚キャンペーンが始まるのでした・・・

 虚飾に満ちたそんなインチキ英雄の武勇談なんて、そんなに長く続くはずないわよねぇ・・・イーストウッドはニセの英雄に祭り上げられた第二群の主要人物3人の生き残り人生を執拗に追っかけます。悲惨な戦争を生き抜いて、お国のためにと説得されて虚に生きることを余儀なくされて、やがては忘れ去られたその人生・・・ヨーク軍曹みたいに、途中で勇気を持って我を貫けたならば、どんなにか違った人生を送れたかもしれないのに・・・

 戦場シーンも悲惨なこの映画。「これが戦争の現場なんだ!」っていうシーンもイーストウッドは提示します。ア〜タがお若い方ならば、どうなるかわからない人の世ですもの、あんな場面に遭遇すること、我慢できますか?

 戦場のみならず、敵国のラジオ放送にも心乱されるのよ。第二次世界大戦のアダ花・東京ローズ?多分あれよねぇ。そのシーンもちょっとショックだったわよ。

 イーストウッドが創り出した、戦時下の諸々の直視できない数々のシーン。それがア〜タの現実になってしまったらどうする?

 ラストシーン。

 第二の旗を掲げた後。戦は小康状態。若い兵士たちに許しが出ます。「海で泳いでもいいぞ!」

 裸になって屈託なく海水浴を楽しむ若き兵士たち。自然と戯れる無邪気な人間。でもカメラが引くと、海の向うには無数の軍艦が待機してて・・・

 イーストウッドの静かな抗議が表現されてた見事なシーンでした。

 次回作は、同じ硫黄島の戦いを日本人側から見た’硫黄島からの手紙’。監督は同じくイーストウッド。冷静で公平な彼の目を通して見た’Jap’に期待大だわ! 

 

新装開店!

  1. 2006.
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  4. (Tue)
  5. 01:53
まぁ、みなさま!新しい青い旗へようこそ!

 前のお店、記事やお客様のコメントが知らないうちに消えてたりすることがあったのよ。前の店子さんの呪いかなんかで、でも憑いてるのかしら?なんて不思議に思ってたら、原因が判明したわ。

 何でもアタシの店があったサーバーとやらに深刻な障害が生じたみたいで、復旧にかなり時間がかかってたみたい。今も完全に直ってるかどうかわからない状態なの。そんなア〜タ、またいつ盗みに遭うともわからないお店になんて居られやしないわよねぇ・・・で、思いきって新しくこに移ってきたわ。今度のサーバーは多分大丈夫だと思うんだけど。

 それにしても、バックアップって大事なことねぇ。こんな目に遭ってみて初めて気付いたわ。

 お客様方にはいろいろご迷惑をおかけしました。これに懲りず、今後ともどうぞご贔屓に。さぁ、バリバリ働くわよぉ〜!

ありがとう、福太郎さん!

  1. 2006.
  2. 11.
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  5. 18:41
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 今日の朝刊で知った俳優・仲谷昇さんの訃報。寂しいわねぇ・・・

 新劇出身で、映画にも多数出演されてた俳優さん。老体に鞭打ったでんぐり返りが話題の、森光子の舞台ばかりが取り上げられる’放浪記’だけど、高峰秀子がとんでもない名演を見せた映画版に出てらしたっけ。デコちゃん扮する林芙美子をもて遊ぶ詩人の役なんだけど、若い頃は優男風の美男子で、「えっ!これが仲谷昇?」って驚いたものよ。

 伝説の深夜番組’カノッサの屈辱’の案内役も印象に残るわねぇ。真面目な胡散臭さとでもいうのかしら。当時女子大生だったアタシは、その不思議な面白さにどっぷりハマって夜更かししたものよ。

 でもねぇ、アタシにとって仲谷昇という俳優は、なんと言っても’疑惑’で演じた福太郎なの。そんな姐さん方、多いんじゃないかしら?北陸一の毒婦・鬼塚=桃井=球磨子に入れあげたばっかりに、破滅への道をたどる気の弱い中年男よ。

 長い女日照りを、山田五十鈴扮する’クラブ青い旗’のママ・堀内とき枝に「あら、ホモぉ〜?」とからかわれた福太郎。久々のHに獣のようになって球磨子の下着まで破いたのに、使いものにならなくなって拗ねてみせた福太郎。球磨子に「結婚してくれぇ〜!」と哀願する福太郎。「保険入っつぇ〜!」と球磨子に足蹴にされた福太郎。

 情けないシーンのオンパレード。仲谷昇はそんな哀れな中年男を、桃井姐さんのジャズの即興を思わせるようなスリリングな芝居とは好対照に、ステロタイプそのまんまに的確に演じてみせたの。女優たちばかりが絶賛され勝ちな映画だけど、仲谷昇の一見目立たない仕事も決して忘れちゃいけないわ。

 福太郎さん、アタシはあなたの芝居を決して忘れないわ。こんなに楽しませてくれてありがとう。そして心からご冥福をお祈りします。

伝説のオカマ

  1. 2006.
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 ウェブサイト'All About'の歌川 泰司さんのページ見てたら、思いがけず懐かしい名前が。

 青江のママ

 もちろんお店に行ったこともないし面識もないけど、アタシが中学生のころはよくTVに出てらして勝手に親しみを覚えてたの。とにかくおもしろい人だったわ〜!ヘタなお笑い芸人より大笑いさせてくれたっけ。’やすきよのスター爆笑Q&A’って番組だったかしら。ゲストで出てらした時なんて最高だったわ。

 今ではすっかりいい人キャラになってしまったけど、当時の日本人みんなが憎んでた女子プロレスの悪役・ダンプ松本が、いまだにトホホキャラで売ってる野々村真を「テメェ、ブっ殺してやる!!」とかなんとか言って追っかけ始めたの。そしたら和服姿の青江のママがスタスタぁ〜と出て来て「アタシの真に何しやがんでえぃっ!」って啖呵切ってダンプ松本の前に仁王立ち。化け物対決はいかに!ってワクワクしてたら、チャララァ〜ってノーテンキなBGMが流れてそのままCMへ。取り残されたアタシはワケわかんない展開に大爆笑したものだわ。

 それからいつの間にか消息が分からなくなって・・・ふとした拍子に思い出して「もうお亡くなりかしら?」なんて心配してたんだけど、歌川さんによると今でもご存命で、老人ホームで幸せな余生を満喫されているとのこと。どうぞ長生きなさってね

 青江のママと同年代かどうかは知らないけれどもうお一方、忘れられない大先輩がいるの。多分ご存知の方も多いはずね。新宿2丁目はクロノスのママよ。

 アタシが社会に出たての頃、20代半ばで初めておにちょにデビューしたとき。どこのお店に行ったらいいのかもわからず、道行く人つかまえて尋ねたの。「映画のお話ができるバーはありますか?」

 そして紹介されたのがママの店。扉開けた時は正直ショックだったわぁ・・・だって、墓場から這い出てきたようなお客さんばっかりだったんだもの。ママも「ババァばっかりでごめんなさいね。」な〜んて言って。気を使って下さったのかしら、それから映画のことはもちろん、演劇界のエピソードみたいなことまでおもしろいお話い〜っぱい聞かせて下さったの。言葉使いもとっても粋な感じで、その時やってた和田誠の展覧会を「ちょいといいのやってるから見に行ってごらんなさい。」って薦めて下さったっけ。伏見憲明さんが近くの席に座ってらして紹介して下さったけど、有名人に弱いアタシは緊張しまくってまともにお話もできなかったわ。ほんとはいろんなお話してみたかったんだけど。アタシもほんとに若かった。いい思い出だわ。

 地方に住んでるアタシはたまにしか2丁目に行けなくて、数年前にママのお店に行ったらもう閉店されてたわ。それからはママがどうなさってるか知らないの。クロノスのママの消息、ご存知の方ぜひ教えて頂戴な!

 アタシが住む街にもね、お一人素敵な方がいらっしゃるの。齢70を少し越えたぐらいかしら?とにかく映画がお好きでほんとにいろんなこと教えて下さるの。梨園にもご縁のある方で、歌舞伎のいろんなエピソード聞かせて下さったり。おまけに戦後間もないころからのゲイシーンでも経験豊富な方で、おもしろいネタを小出しにいろいろ話して下さるの。

 デビュー前の美輪様、’臣吾’の頃のエピソードやジャン・マレーと呑んだ話、中村歌右衛門の芸談・・・聞いてるアタシも伝説の瞬間に立ち会ったような気になれてほんとにワクワクするわ。

 夜毎ゲイバーで交わされる、一見なんでもないような会話。でもアタシはこれを文化だと呼びたいわ。酒呑みながら一人のオカマが自分の宝石のような経験を後輩のオカマに伝える。時が経てば誰もが忘れそうなこと。価値がなくなりそうなこと。でもその時代、その瞬間にはとてつもない輝きを放っていた出来事。それを次の世代に伝承するという行為は立派な文化だわ。ゲイの世界に限定することじゃないけどね。貴重な経験、素敵な出来事は伝えてかなきゃだめだと思うわ。

 アタシ、いつもそんなこと思ってるわけじゃないけど、しばしば若い子達にだ〜い好きな昭和エンターテイメントの素晴らしさを嬉々としてしてるわ。でも誰もまともに聞いてくれやしない。一人よがりな痛いオカマだわ・・・

 まず話術を磨くこと。これがアタシの課題ね。話術も文化ですものねぇ・・・

腐ってもNHK

  1. 2006.
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  4. (Sun)
  5. 13:17
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 ここ数年の不祥事問題で、すっかり信頼感を喪失した感のあるNHK。受信料未払いの件もなかなか解決できず、名誉挽回を狙っていろいろキャンペーンを展開してるようだけど、一度損なわれたイメージはそう簡単に修復できるものじゃないわよねぇ。

 どんな状況であれ、TV局としては毎日の番組を穴を開けずに制作していかなくちゃいけないわけで。でもその点では腐ってもNHK。やっぱ底力あるわ!昨日見た2本の番組、とってもいいものだったので紹介するわね。

 まず1つめは、毎週土曜日21:00から総合で放映中のドラマ「ウォーカーズ 迷子の大人たち」。四国の遍路道を舞台にしたドラマなんだけど、とにかくキャストがツボを得てるのよ。HNKならでの顔あわせだと思ったわ。

 主人公は江口洋介、その両親に市川左團次と加藤登紀子。ほかにも原田芳雄、三浦友和、風吹ジュン、鷲尾真知子、森本レオ、戸田菜穂、ベッキー・・・決して「まぁ、ゴージャス!」ってわけじゃないけど、みなさん名実揃ったいい役者さんばかり。名前だけが先行したド派手なチャラチャラしたキャスティングでヘタな芝居延々と見せられるよりよっぽどいいわ。江口と原田芳雄の掛け合いなんてほんとおもしろかったわ。作りも丁寧だし、安心してドラマに身をゆだねることができるわね。今後の展開が楽しみだわ。

 そしてもうひとつが、続けて22:00から教育でやってたETV特集「蘇える松田優作」。アタシは別に優作ファンってわけじゃないから、ただ何となくチャンネル合わせただけだったんだけど、これがまたよかったの。録画しなかったの後悔したほどだわ。

 優作のコアなファンだというリリー・フランキーが案内役。彼の松田優作に関するコメントがまた良くて、ファンというものの愛の深さを見た思いね。感性で松田優作という俳優の本質を見事に掴んでいると思うわ。その他奥さんの松田美由紀や、やはりファンだという大槻ケンヂ、縁のある脚本家、キャメラマン、バーテンダーなんかも出てきたけど、生活を共にした松田美由紀のコメントはやっぱり興味深いものだったわ。この番組で松田優作に大いに興味を持ったんだけど、その辺の詳細はまた今度書かせていただくとして。

 最も唸らされたのは’荒神’のアニメーションね。’荒神’は松田優作が生前に自身の主演で映画化を希望して実現しなかったもの。人間の狂気をテーマにした作品らしいんだけど、このETV特集ではそのシーンのいくつかをご丁寧にもアニメ作品として作って見せてくれたの。モノクロの影絵のような風情のあるアニメーションで、脚本の良さもあるんでしょうけど全部見せてほしいって思ったほど素晴らしい出来だったの。

 NHKも付け焼刃みたいなワケわかんないイメージアップキャンペーンを小出しにするんじゃなくて、こうやって堅実な番組作りを地道にやってりゃいいのよ。一度失われてしまった信頼なんて、一晩や二晩で早急に回復できるものじゃないんだから。何年かかろうとも、ひとつひとつの作品をこうやって丁寧に作り上げて行くことで視聴者の期待に応えていく。残された道はそれしかないとアタシは思うけどね。ってアタシ何様?^^;